事業再構築補助金の採択率100%?飲食店支援の結果

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中小企業診断士
の船越です。

今回は「事業再構築補助金」の申請支援をさせていただいた居酒屋の話をします。


少し前に「事業再構築補助金」の申請支援をしたアパレル店と美容院の2件が両方とも採択されました!

 

いやー、嬉しいです!

正直、内容も良くて通るとは思っていたのですが、ちょっと不安でしたから。。


でも、これで社長さんも喜んでもらえましたし、新しいビジネスを頑張って欲しいですね! と、一安心していたところに、紹介で再度「補助金申請」の依頼が来ました!

今回は「飲食店(居酒屋)」と「音楽教室」です。

 
 
ということで、飲食店(居酒屋)の補助金申請に加え経営相談の話をしたいと思います!




コロナで居酒屋の経営は地獄!



まずは3期分の決算書を見せてもらいましたが、コロナの影響もあって、かなりの営業赤字額でした。

ただ、経常利益を見ると辛うじて黒字。


なぜなのか?

 
 
理由は支援金です。


コロナ支援金は雑収入であり、特別利益になるので、経常利益が黒字になっていたんです!


なので、飲食店で家賃がかからない、安い店はウハウハ状態かもしれませんが、繁華街の飲食店が地獄なのは本当です!

コロナ融資は金利が安いとか据え置きだとしても、結局は借りたお金なので返済しないといけませんし。。


しかもコロナ融資をかなり使っていると、返済が大変になると思います。



なので、今から飲食店を行うのであれば、もうコロナ前の状態に戻らない前提で収益計画を立てる必要があります!


経営相談を行ったこの居酒屋も経営はかなり厳しく、抜本的な見直しが必要だということが分かりましたし。。



それはさておき、実際に店に行って食事をさせてもらうことにしました。

その後でヒアリングを行うことにしたんですね。


食事後なので、お酒が飲めないのが残念ではありますが。。笑



では早速、呼び出しボタンを押して注文をしてみます!



「ピンポーン」


。。


「ピンポーン」


。。。



「ピンポーン、ピンポーン」



。。。。



全然来ない。。笑



文句の一つでも言いたいところですが、この後にヒアリングがあることもあり、やめときました。。


しばらく堪えましたが、20分ぐらい誰も来なかったです。


一般客として来ていたら、マジでブチ切れですね!笑

 

今までの飲食店でこんなに待たされたことがなかったので、ちょっとこの後のヒアリングがやりづらいです。。

このお店、新しい業態として高級店の割烹にしようと考えているので、この接客ではちょっと。。



しかも、隣席が近く、飲み放題が安いために店内がうるさい!


本当に接待中心の高級店に変更するの!?


そんな感じでした。。

 
 
まあ、ヒアリングではもちろん、接客の問題は言いましたが。。


ヒアリングでは、ビジネスモデルの確認と強み弱みの確認をして、集客方法を考えることにしました。

また、高級店のため、飲み放題を無くしてうるさい客を減らすことを提案すると共に、メニューの文字が小さく、どれがおススメなのか分からないので、メニューを変更することにもしたんですね。


結果、詳細は言えませんが、他店との連携で集客するという面白い取組みができそうでした。



強みが活きる方法であり、現実的で実行可能性が高い方法です!


この具体的内容を言ってしまうと、店名がバレる可能性があるのであまり詳細をお話しできないのが残念ですが。。

 
 

ただ、問題なのは数値計画です。

根拠のある数値計画を作る自信はあったのですが、いざ作ってみると、赤字だらけ。。


 
 
当然、キャッシュフローもヤバい状態に。

 

 

FLコストである原価と人件費を足しても、少し高めですが何とか売上の60%以内に抑えているのに。。


なぜなのか?

 
 

原因は、広告宣伝費でした!


しかも、売上に連動する広告費だったので、抑えることが難しいんですよね。。

 
 

飲食業界によくある話で、どこかの広告に載せて、その広告を通じて集客を行うことが日常茶飯事なのですが、広告の単価が高い!

なので、この飲食店の「損益分岐点売上高」がめちゃ高くなっているんです。


結果、コロナ以前の売上に戻らなければ黒字にならない経費体系になっていたんですね。。


でも、これではマズい! ということで、独自で集客することに力を入れるため、ビジネスモデルを再構築しました! 結果がこちらです!





リアルにするとバレますので、すみません。。

ともかく、このビジネスモデル通りに実行し、広告宣伝費を抑えた集客を行うことで利益を出す計画が完成しました!


結果、計画3年目からは何とか黒字になると思います。


問題はそれまでに現金が不足しないかですが、、できれば金融機関から少しでも融資をお願いした方が良いとアドバイスもしました。


私の顧問先であれば、資金調達もお手伝いするのですが、残念ながら私の顧問先ではないので、今回の支援はここまでで終了です。

 
 
飲食店の経費は原価と人件費以外もしっかりと見て、資金繰りに気を付けてください!



コロナ禍で大変だったのは分かりますが、落ち着いてからも大変です!

もう支援金はありませんし、コロナ融資の返済も始まっていると思いますので。。


ともかく、今回の補助金申請も採択されれば、この飲食店には1,000万円の補助金が入りますからね! 採択されることを願っています!!



採択結果発表!




しばらく経ったある日、採択のお知らせを聞きました。


結果は、無事に採択されました!!


いやー、収益計画やマーケティング等、計画書自体は自信があったのですが、新規性が認められるかが不安だったので。。



居酒屋が割烹に変わるとはいえ、劇的に内容が変わるわけではなかったので、心配ではありましたがホッとしました。


しかも、今回の「居酒屋」以外の「音楽教室」も無事に採択されたんですね! こちらの方が心配だったので本当に良かったです。



結果、まだ4件のみの支援ですが、、採択率は100%です!!



採択率が100%の理由は、


  • 収益計画では必要のないBS(貸借対照表)やCF(キャッシュフロー計算書)までしっかり作成し添付する
  • 集客方法と根拠に加え、集客のためのビジネスモデル、アクションプラン、実現可能性のある内容
  • 審査項目のすべてを網羅し、一貫性のある内容に仕上げる



    上記だと考えております。


    つまり、補助金申請のための計画というより、本格的な「事業計画」を作成しているからこそ説得力が増すと思っておりますし、私自身も自信をもって取り組んでおります。




    なぜ、補助金申請では必要のない「事業計画」まで作成するのかと言いますと、説得力が増し実現可能性を高めるためでもありますが、会社の状態を見るためなのです。


    補助金申請の目的はあくまでも「業績の向上」であり、「補助金申請を通すこと」ではありません。


    なので、経営状態を見て最悪、補助金申請をやめることも選択肢になるわけです。


    経営状態がボロボロで、しかも新規事業もうまくいく可能性がなければ、「補助金」自体がさらなる経営悪化の原因となりかねません。


    正直、補助金を無理やり通す内容にすることは可能ですが、それでは本末転倒ですから。。



    なので私は、「補助金申請」をきっかけに事業計画を作成して、一緒に会社を見直すようにしております。



    会社を見直すことで、既存事業の強みや市場、お客さん像の見直しから、新事業に本当に挑戦しても良いのか?新事業に強みをどう活かすのか?強みを活かした集客は?等を考えるんですね。

    そして、最低でもクリアできる低めに設定した収益計画をたて、この売上で経営は継続できるのか?を考えていきます。


    結果、根拠があり実現可能性が高い、補助金申請書が完成するのです!




    採択率が100%だということもあり、紹介が多く、この後さらに2件の支援をして、現在はさらに紹介で4件の支援をさせていただいております。


    内容自体は自信があるので、おそらく大丈夫だとは思いますが、唯一の不安は新規性が認められるかどうかですね。。


    なんせ、「事業再構築補助金」は新事業に新規性が求められるのですが、新事業の内容が既存事業と同じような感じなので。。



    ただ、ターゲットや集客方法等のマーケティング部分で「新規性」を強調し、何とか採択される申請書を完成させます!




    この「事業再構築補助金」は多くの会社が申請できるうえ、金額も大きいので良い補助金だと思います。


    「ものづくり補助金」は製造業向けですし、「小規模事業者持続化補助金」は少額ですし。。


    なので、特にサービス業にとっては「事業再構築補助金」は使いやすいと思います!


    もし、2020年4月以降の売上が、2019年や2020年3月までの売上と比較して減少していることに加え、新しいことをしたいのであれば、ぜひ活用することをおすすめします!



    問題なのは、競争相手が多く、金額が大きいため専門家がライバルになることに加え、申請内容レベルがかなり高まっていることです。


    正直、慣れていない人ではまず通す内容にすることは無理だと思います。


    実際、色々な人の申請書を見させていただきましたが、経歴や強みをただ羅列しているだけの内容であったり、収益計画の根拠がないもの、文章に一貫性がない、審査項目を網羅していないものが多く、「これでは難しいだろうな。。」と思いましたが、やはり落選しました。



    なので、もし「事業再構築補助金」を活用するのであれば、専門家に頼ることをおすすめします!



    採択率100%の私で良ければお手伝いさせていただきますよ!

    事業計画作成を通じて、会社自体も見させていただきますので、補助金以外の助言もさせていただきます。


    一緒に頑張りましょう!


    「事業再構築補助金」のご相談はこちらからどうぞ




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