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経済産業大臣登録:中小企業診断士
船越ビジネスコンサルティング代表
船越です。
「マーケティング」
競争が激しい現在において、マーケティングという言葉に敏感になっている人が増加しています。
あなたは「マーケティング」と聞くと何を連想するでしょうか?
- 小難しい理論
- 意味不明
- 格好つけが使う言葉
等、様々だと思います。
マーケティング自体は決して難しくありません。
私は一応経営コンサルタントであり、マーケティングも専門でもあるので、今回はマーケティングについて優しく解説をしていきたいと思います。
そして、この記事を読んでいただければ、
- マーケティングとは何か
- マーケティングとは難しいものではない
- マーケティングで大切なこと
- マーケティングの前に重要なこと
以上のことがすっきりすると思いますので、是非このまま読み進めてみてください。
24時間テレビは面白くない?
だいぶ前の話ですが、24時間テレビのマラソンは頑張ってましたね。
24時間テレビでよく話題になる、「ここで走る必要あるの?」理論について、あなたはどう思っているでしょうか。
それに加え、よく批判されますよね、この番組。
ただ、批判している人に対して、番組側はこう言いたいかもしれません。
「様々なサイトでも批判されてますが、そういう方は私どものターゲットではないので、見なくても大丈夫です。」
みたいな番組の声が聞こえてきそうです。笑
この反応は、ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)の批判と似てますよね。高すぎるとか、人が多すぎるとか。
「値段が高いと思うのなら、来なくても大丈夫ですよ。あなたが批判しようと、お客さんはいっぱい来てますし、私どものターゲットはお金を持っている人達なんですよ、実は。」
みたいな、USJマーケターの声が聞こえてきそうですね。
ここで言うターゲットとは、買ってほしい(見てほしい)お客さんのことなのですが、ターゲットの詳細は後ほど解説します。
ちなみに私は24時間テレビはあまり見てません。
興味のない私もターゲットではないみたいですね。笑
マーケティングは難しい?
マーケティングって、、
とりあえず適当に言っとけば、格好つくと思ってませんか?
なんかよく分からないけど、「俺、実は今、会社でマーケティング担当なんだよ。」って言っとけば、あまり皆もマーケティングの事分からないですし、自分もあんまし分からないけど、とりあえず格好つくだろう、みたいな。
マーケティングを語っている時って、こんな感じですかね? ↓
それはさておき、マーケティングって、言葉だけ捉えるとなんか小難しいイメージですよね。。
私も中小企業診断士の勉強で、ドラッカーやらポーターやらコトラーやら。。
小難しいことを色々と学びました。
では、結局マーケティングとは何なのでしょうか?
「顧客に価値を提供して対価をいただくこと」
みたいな小難しいことから、
「売れる仕組みを作ること」
等、色々とあります。
かの有名なドラッカーは、「マーケティングとは、販売を不要にすることだ」と言っていますね。
専門家によって色々な解釈の仕方がありますが、私が、マーケティングとは簡単に定義すると、
「売ることに関する全てのこと」
だと思ってます。
そう、売ることに関する全てのこと、全てのことです。
なので、難しく考える必要はありません。
たまに、
「マーケティングは営業みたいなもんだ!」
と言ってしまう方がおられますが、それは違います。
営業はマーケティングの一部であって、集客、販促、ITを使うことはもちろん、価格戦略や差別化とか、それらは全てマーケティングとなります。
なので、マーケティング戦略を考えることは、経営を考えることであり、
経営=マーケティング
だと思ってもらって結構です。
そう考えると難しくないと思いませんか?
つまり、事業において何をするにもマーケティングの考えは必要なんです。
なので、独立・新規事業・副業を行う際にも、マーケティングの考え方が大切になります。
経営=マーケティング
ですから、
独立・新規事業・副業も=マーケティング
ですね。
少し話が変わりますが、現在、あるクライアントさんの、「経営改善計画書」を作成しております。
経営改善計画書とは、経営改善のために金融支援が必要な会社さんの事業計画のことです。
詳しく話すと難しくなるので省きますが、財務諸表、数値計画やアクションプラン等を含めた経営改善計画内容を約50ページ以上かけて作成するんですね。
ここでは、財務知識はもちろん必要なんですが、マーケティング知識もかなり重要になってきます。
なぜなら、計画を作成するには会社が今後どうしていくのか、そのために何をしていくのか、が必要になるからです。
つまり、会社の今後の方向性を考えることが必須であり、方向性がなければ、そもそも計画は成り立たないのですね。
会社はどこへ向かおうとしているのか?
マーケティングに大切なことは、「方向性」「一貫性」です。
- どこへ向かうのか
- どうやって行くのか
を皆で共有しないといけません。
そして、そこに一貫性を持たせるということです。
まずは、「どこへ向かうのか」ですね。
友達との旅行で例えると、北海道に行くのか、それとも沖縄に行くのかを決めないと、どこへ向かったらいいのか分かりませんし、計画の立てようがありません。
そして、北海道へ行くと決めたら、皆に伝えないといけませんよね。
でないと、ある人は北海道、ある人は東京、ある人は福岡、等バラバラに向かってしまうからです。
次に北海道へ行くと決めたら、”どうやって行くのか” です。
コストがかかるけど、飛行機で行くのか、金がないから電車で行くしかないのか、を決めて、これも皆に伝えないといけません。
「そんな当たり前なこと?」
と思ってる方もおられると思いますが、ビジネスにおいては意外と違うことをしてる方が多いんです。
例えば、「低価格路線を脱皮し、安売りはやめ、高価格ブランドにしよう!」と言いつつ、クーポンはもちろん、セールをガンガンやりまくってる店ありますよね。
高価格ショップをうたったはずなのに、結局、低価格ショップに対抗して、値段を下げている店を私は実際に何件も見てます。
これこそ正に、北海道へ行くと決めたのに、真逆の沖縄に向かっているということであり、一貫性がないということです。
だから経営者以下はどうしたらいいのか分からなくなるんですね。
さらには、北海道へ行くのに沖縄に向かってしまっている、しかも、飛行機で。
これこそ致命的ですよね?
これでは被害が大きくなるだけです。
ということで、方向性と一貫性の大事さを少しは理解していただいたでしょうか。次は一貫性について、もう少し詳しくいきたいと思います。
一貫性の大切さとは
方向性の大切さは実感してもらったとは思いますが、次は一貫性についての話をします。
戦略を立てるにあたり、「方向性を定めないと、どこに進んだらいいのか分からない」と先ほど言いました。
さらには、一貫性が重要となります。
マーケティングにおいて、
- お客さん像
- ライバル・市場
- 強み
- 独自の経営資源
- 想い
上記の設定が非常に重要であり、さらには、この5項目の一貫性が大切です。
極端な例で例えると、自分が得意で自信を持ってる顧客はシニア女性、でも、今の商売相手は中年のおっちゃん、であるにも拘らず、インスタで販促をしてる。
みたいなチグハグさです。
ここまで極端な例は少ないでしょうが、少し、「ドキっ!」とした方はおられるんじゃないでしょうか。
年齢が高い層をターゲットにしているのに、せっせとインスタに投稿していませんか?
または、「今は既存顧客の満足度を高める」と言いつつ、新規顧客限定のクーポンを発行してませんか?
これが、”戦略に一貫性がない” ということであり、意外と、当たり前のことを当たり前にしていない企業が多いものです。
なぜだと感じられるでしょうか。
理由は、「分かっちゃいるけど、売上が厳しいから」コンサルの経験上、これが一番多いんです。
売上が厳しいし、先のことより何でもいいから今の売上になるんであれば、仕事を取る。
こんな感じの会社が多いんですね。
ただ、矛盾しますが、これは末期的企業には有効です。
なぜなら末期的企業は債務超過の会社が多いので、資金繰りは当然うまくいっておらず、とりあえず目先の売上を取らないと、倒産してまうからです。
問題なのは、ちょっと苦しくなりだした企業がこれをしがちなところ。
ちょっと苦しいから、、
企業の方向性とは違うが、嫌な仕事も引き受ける。
↓
どんどん訳が分からない仕事もやるようになる。
↓
周りからは何がしたいのか分からない企業に映る。
↓
結果、専門の仕事依頼が減り、さらに苦しくなる。
こうやって、せっかくの強みを持ってたとしても、目先の売上に固執してしまう。
そして、少し苦しい経営が、さらに苦しくなって資金繰りが厳しくなる。
その結果、借入依存の借入過多となり、返済が厳しくなって最終的にはリスケジュールすることに。。
一貫性、一貫性が本当に大切なんです。
これを意識するようにしてください。
そして自社、自分の強みを活かしましょう。
ないと思っても、探しましょう。
それでもなければ、作る必要があります。
ここでいう、”強み” とは何なのか?
こちらを併せてお読みいただけると幸いです。
【関連記事】やりたいことで起業しない!失敗しないためにはマーケットと強みが重要な理由
お客様に必要とされること
気付いてもらえているか分かりませんが、私、今までマーケティング専門用語使いましたでしょうか?
マーケティングを知っておられる方にはお馴染みである、
- 4P
- 3C
- 5フォース
- SWOT
- コアコンピタンス
- バリューチェーン 等
使ってませんよね?
ここがマーケティングがよく分からんと思われがちな要素で、これらの専門用語を知らないと、マーケティングではない!と言われがちです。
逆に言えば、これらの用語を適当に使っていれば、マーケティングっぽく聞こえる訳です。
しかし、これらの専門用語は必要ないんです。先ほども言いましたが、簡単に考えたらいいのです。マーケティングは売ることの全て。
それだけでOKです。
そして、プラスで大切なことは、既存顧客を大切にすることです。
マーケティングでは、
客数 × 客単価
あります。
簡単に言えば、客数とは、新規顧客と既存顧客であり、客単価とは、購買頻度、購買回数、客単価です。5要素に分かれます。
そして新規顧客は重要ですが、ここで大切なのは、”既存顧客” の存在です。
普通は新規顧客に目がいきがちですが、新規顧客を増やす前に、まずは既存顧客に必要とされること。
既存顧客に必要とされるためには、商品やサービスがしっかりしていると共に、販売員や仕組みが構築されている必要があります。
つまり、商品、サービスや仕組みができていないのに、新規顧客を増やそうとしても失敗に終わるんです。
焦って新規顧客を増やそうとしても、基盤が整っていなければ必ず失敗します。
なので、逆に基盤が整っていれば、新規顧客開拓すればいいんですね。
特に中小企業は、まずは内を固めるべきだと思います。
なぜなら、中小企業は大企業と比べて知名度、ブランド力が弱いため、新規顧客が集まりづらいからです。
内を固めずにいっても、短期的に売上が上がるかもしれませんが、いずれはうまくいかなくなりますし、私はそんな企業をいっぱい見てます。
なので、まずは必要とされる企業になること。
あ、もちろん新規顧客は大事ですよ!
そして、もう1つ重要なことがあるのですが、それを次に解説したいと思います。
マーケティングの前に重要なこと
マーケティングは冒頭の方で、”売ることに関する全てのこと” と言いました。
ということは、売る商品(サービス)があるという前提の話になります。
つまり、マーケティングにはビジネスモデルが必要となるのです。
マーケティングが活躍するのは、ビジネスモデルを構築してからになります。
例えば、年配者がホームページを制作できるパッケージングモデルで事業を始めようとする、「でも、これをどうやって販売していけばいいのか分からない。」
ここで登場するのがマーケティングですね。
なので、たとえマーケティング戦略が優れていても、元々のビジネスモデルがめちゃくちゃであれば、猫に小判状態となります。
極端な例でたとえると、「銃を高齢者の安全のために販売するビジネスモデル」。
そもそも法律に反しているので、マーケティングで頑張っても裏社会ぐらいにしか販売できないですよね。
極端すぎてすみません。(笑)
逆もしかりです。
いくらビジネスモデルが優れていても、マーケティングが機能しなければ、優れたビジネスモデルがもったいない状態となります。
なので、マーケティングとビジネスモデルは切っても切れない関係なのです。
つまり、ビジネスモデルとマーケティング、どちらもビジネスをより効率的に進めていくには、欠かせないものとなります。
なので、まずは優れたビジネスモデルを構築してから、マーケティングに取り掛かりましょう。
マーケティングをより具体的に知りたい方は下記の記事が参考になると思います。
以上となりますが、少しでも参考になれば嬉しいです。
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