【事業承継に悩んでいる経営者】失敗しない方法・進め方・ポイント

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こんにちは!
中小企業診断士で、下町のコトラーこと船越です。

 

 

今回は【事業承継に悩んでいる経営者】の方向けに事業承継で失敗しない方法や進め方、ポイントをお話しします。

 

事業承継で大半の悩みは、「後継者がいない」場合と「後継者はいるがどう進めればいいのか分からない」といったものです。

今回は、後継者がいる前提でのお話になりますので、ご了承ください。

 

もちろん、「経営者になる予定の後継者」の方でも有用な話ですので、是非ご覧いただければと思います!

 

 

 

事業承継で失敗しない方法

 

ではまず、事業承継で失敗しない方法をお伝えします。

 

 

1つ目は、事業承継の期限を決めることです!

 

当たり前のことだと思われるかもしれませんが、、意外というか、ここがはっきりしていない事業承継場面をよく見かけます。

 

もうすぐといっても、それはいつなのか・・?

 

 

これが決まらないと何も始まりません!

 

なぜなら、人は期限を決めないと何もやらないからです。

ましてや仕事をしていると後々になりがちなんですね。

 

なんせ、今すぐにする必要がないから。。

結果、ズルズルと10年以上経過している会社を数多く見ておりますし、もっと早くにしておけば良かったと後悔することになるんです。

 

 

期限を決めると具体的なプランが見えてきます。

 

後継者は経営者になるためには何をしておかなければならないのか?

何を伝えておけばいいのか?

今の知識やスキルに加えて、いつまでに何を学ぶべきなのか!?

 

そういったことも考えるようになります。

 

 

 

そして、もう一つ大切なことは、、

後継者とコミュニケーションをとることです!

 

 

「大丈夫!うちはしっかりと話しているから!」

 

と仰る経営者の方によく会います。

でも、、

 

  • 仕事の話しかしていない。
  • 伝えているつもりでもちゃんと伝わっていない。
  • 真剣に話し合ったことはない。

 

ということはよくあります。

本当~によくあります!

 

特に親子関係だと照れ臭いとかケンカになるから、面と向かってちゃんと話していないんですね。

で、後になってから後継者の方から、そんな話聞いていないとか、話が違う、等の意見の食い違いで慌てることになります。

 

 

では、どうすればいいのか?

 

 

できれば、第三者を入れてください。

一番いいのは顧問税理士ですね。

 

会社のことを理解していますし、今後の手続き等でも必要な方ですから。

 

 

実際に私がお会いした親子を例にします。

 

その親子(父80歳、息子45歳)は話し合うといつもケンカになって事業承継が全然進んでいませんでした。

結果、社長は息子は引き継ぐ気がないと言っていて、M&Aで会社を売却しようと業者と話を進めていたんです。

 

ただ、社長は実は息子に引き継いで欲しかったんですよね。。

話をしていてそれを感じました。

 

なので、社長に「本当は息子さんに引き継いで欲しいんですよね?」と確認したところ、、

「そうなんですけど、息子はうるさい!と言って話にならないし、ガラが悪いからいつもケンカになるし、何も考えていないから引き継ぐ気はないんだと思うんです。」

「M&Aの話は息子にも伝えているし。」

と仰いました。

 

 

そこで、私は一旦M&Aの話はストップしてもらい、息子さんへの事業承継で話を進めることにしたんです。

 

その面談後、後継者候補の息子さんとばったり会い、少し話をしたんですね。

すると、息子さんは社長の話と違いしっかりとしていて、会社のことを凄く考えていました。

 

息子さん曰く、会社のことを思って社長に色々と提案するんだけど全然話を聞いてくれなかったそう。

なので、もう話すのが嫌になったとのこと。

 

そんな事情があったんですね。。

 

ただ、私だけでもいいのですが、今後のこともあるので、顧問税理士を交えて事業承継の話をして欲しいと伝えたところ渋々OKしてもらえました!

 

 

で、話し合いの場では、後継者ははっきりと引き継ぐ気だと言い、社長も驚いていました。

加えて、こういうことをやっていきたいと伝え、社長はあまり口を出さないと約束しました。

 

 

後日、当初では考えられないぐらい事業承継がスムーズに進み、社長も嬉しそうでした!

まあ、相変わらずケンカはしているみたいですけどね笑。

 

でも、良かった良かった!

危うく会社を売るところでしたよ。。

 

息子さんも本当は引き継ぐつもりなのに、本人に面と向かって言うのが嫌だっただけ。

コミュニケーション不足に加えて、お互いに意地の張り合いですね。

 

まあ、このように第三者を挟むことでスムーズに話が進むことは多々あります!

なので、是非とも税理士さんを巻き込んでください!

 

それも難しければ私が開催している下記講座でご相談くださいね。

【事業承継講座】事業承継で何を引き継ぎ、何を変えるのか?

 

 

期限が決まれば、次は準備ですね!

次にお話しします。

 

 

 

事業承継の進め方

 

事業承継の引き継ぐ時期が決まった後は、

 

  1. 現在の経営状況の把握や課題を洗い出す
  2. 金融機関や取引先等の関係者への周知
  3. 株式・資産の移転と経営の引き継ぎ
  4. 法的手続き

 

上記の順番で進めていきます。

 

 

ここで少し話がそれますが、、後継者は不安を抱えています。

その後継者の方の不安とは、

 

  • 自分が経営者になって大丈夫なのか
  • 会社のことをよく把握していない
  • 知識が不足している

 

上記が多いです。

 

そこで、事業承継を進めると同時に後継者の不安を取り除くためにも、「事業承継計画」を作成することをお勧めします!

 

 

実は、先ほどの順番の中に、

 

  1. 現在の経営状況の把握や課題を洗い出す
  2. 事業承継計画の策定
  3. 金融機関や取引先等の関係者への周知
  4. 株式・資産の移転と経営の引き継ぎ
  5. 法的手続き

 

2番目に入ってくるんですね。

1番目と2番目は同時に行うこともあります。

 

 

事業承継計画の主な項目は下記です。

 

  • 現状の把握(自社の概要、ビジネスモデル、財務状況、外部環境等)
  • 自社の強みや弱みを把握
  • 自社の課題や問題点の把握
  • 強みを活かした解決策を考える
  • いつ誰がどのようにするのかのアクションプラン
  • 事業承継時期と株の移行スケジュール等

 

このような事業承継計画を作成することで、自社を知り、今後何をすべきなのかを把握することができるため、会社にとっても大切ですし後継者にとっても不安を取り除くことができます。

また、事業承継計画があれば、金融機関への説明にも使えますし良いことばかりですね!

 

 

実際、社長は面倒くさがる人も多いのですが、、後継者はかなり前向きに取り組みます。

なんせ、会社のことを把握できるし、自分に足りないもの、今後どうすればいいのか分かりますからね。

 

なので、是非とも事業承継計画は作成してください!

 

 

もし、作成するのが難しい、誰かに手伝って欲しい場合は私もお手伝いできるので、下記からご相談くださいね。

【経営者・後継者限定】失敗しない事業承継と事業承継計画策定講座

 

 

 

事業承継のポイント

 

事業承継のポイントとして、先ほどお話しした

  1. 現在の経営状況の把握や課題を洗い出す
  2. 事業承継計画の策定
  3. 金融機関や取引先等の関係者への周知
  4. 株式・資産の移転と経営の引き継ぎ
  5. 法的手続き

 

3.4番目のお話をしたいと思います。

 

 

 

借入金の経営者保証

 

事業承継計画を使って金融機関へ話をすることは前述しましたが、もし借入に経営者保証がある場合は、保証を引き継ぐのではなく”外す” ことを考えてください。

 

 

後継者は(誰でもそうですが)保証を引き継ぐのは嫌がります。

 

理由は、思い切った事業展開ができなくなることや、特に会社経営に失敗すると自分の財産まで失ってしまうためです。

ましてや、借入金額が大きく会社の資金繰りが厳しければなおさらですね。

 

是非、事業承継のタイミングで金融機関と交渉してください!

 

 

経営者保証の問題点を改善するため、2013年に「経営者保証に関するガイドライン」が作られ、経営者保証を外す動きが活発になってきています。

金融庁によれば、新規融資に経営者保証を求めない融資の割合が増加しており、以前の約3分の1の新規融資には経営者保証がついていません。

 

なので、あなたの会社でも外すことが可能です!

 

 

ただし、ガイドラインでは経営者保証を外すための下記3つの対策があげられています。

 

  1. 法人と経営者との関係の明確な区分・分離
  2. 財務基盤の強化
  3. 財務状況の正確な把握、経営の透明性確保

 

つまり、1は「経営者と会社の財産はしっかり区別しましょう」ということ、2は会社の収益力のみで融資を滞りなく返済することが条件であること、3は、会社は金融機関などに対し、貸借対照表や損益計算書などの財産状況が分かるものに加え、事業計画や業績見通しなどを開示し、説明することにより経営の透明性を確保することが求められているということです。

なので、社長所有の建物等を使用している場合は会社から社長へ適切な賃料の支払いを行う必要があり、個人の費用と会社の経費の線引きをきちんとされていないとか、会社が社長にお金を貸しているとか、しっかり返済できないのであれば難しいんですね。

 

ただ、思うように業績が上がらず、法人の収益力のみでは借入金の返済ができていない場合でも、外部専門家に頼って経営者保証解除ができたケースもあります。

 

 

なので最初から諦めず、金融機関に「経営者保証を外したい」と正面から頼んでみてください!

その時点でガイドラインの要件を満たしていれば経営者保証を無条件で外してもらえることもありますし、仮に経営者保証を外せないと言われた場合には、外せない理由を詳しく尋ねてみましょう。

それをクリアすることで外すことが可能になります。

 

 

 

株式の移転

 

株式を後継者に移転する方法は、贈与(生前贈与)、相続、売買の3つの方法になります。

 

贈与を考える場合、まず思い浮かぶのは暦年贈与です。

暦年贈与の場合、年間110万円以下の贈与は非課税であり、小分けにして計画的に移転するのに適しています。

 

また、最大2,500万円の特別控除がある「相続時精算課税制度」も有効ですね。

 

暦年贈与や相続時精算課税の詳細は「こちらの記事」でご確認ください。

 

 

 

相続での注意点は、「遺留分」です!

 

「遺留分」とは残された家族の生活を保障するために最低限の金額は必ず相続できるという権利を指します。

 

遺留分は権利であるため、例えば「長男に全て渡して次男に1円も相続させない」と遺言書に書いてあって、次男が納得するのなら何の問題もありません。

ただ、次男が遺留分を主張する場合、最低限保証されている金額を相続できるんですね。

 

 

では、遺留分の保証額はいくらなのでしょう?

遺留分は「法定相続分」の半分です。

 

①夫婦で仮に夫が亡くなった場合、法定相続分は奥さんが1/2、子供が1/2(1/2を子供の数で割る)になります。

②もし亡くなった夫に子供がいない場合は、奥さんが2/3、親(親がいなければ祖父母)が1/3ですが、③親も祖父母もいない場合は、奥さんが3/4、夫の兄弟姉妹が1/4(1/4を兄弟の数で割る)になります。

 

なので、①の場合の遺留分は奥さんが1/4、子供が1/4(子供2人なら1/8)になります。

 

 

ただし、兄弟姉妹には遺留分というものがありません

なので、仮に夫婦で子供がいない場合、夫の遺言書に「奥さんに全財産相続する」と書かれていれば、奥さんが全財産を相続できることになります。

 

 

社長の場合は注意が必要です。

 

もし、相続財産が会社の株や会社の不動産等、会社関連の資産しかない場合、遺留分を請求されたら後継者は困りますよね。

会社の株や不動産を遺留分で取られることはありませんが、その代わりに現金を用意する必要があります!

 

もし、株価や不動産価格が高い場合、払えない可能性もあるので、遺留分だけは現金で用意しておく必要があります。

 

例えば、会社の株や不動産を経営者名義で所有している場合は、会社で買い取り現金化しておく。

もしくは退職金を準備しておき、退職金の一部を相続のために置いておく。

 

ただ、それで会社の資金がショートするのは避けたいため、計画的に行うのが大切です。

 

 

遺留分を減らす一般的な方法ですが、

 

  1. 遺留分を生前放棄してもらう
  2. 生前贈与で遺産を減らす
  3. 養子縁組で法定相続人を増やす
  4. 生命保険を活用する

 

1の遺留分を生前放棄してもらうですが、素直に生前放棄に応じるのなら、遺留分で揉めないですよね笑。

なので、先に〇円の生前贈与をするから遺留分の放棄をして欲しい等の交換条件を提示するのが一般的です。

 

ただ、少し現実的ではありません!

 

 

そこで、2の生前贈与です。

 

相続発生前に生前贈与で財産を渡しておけば、遺産が減少するため請求される遺留分の金額も減少します。

加えて、生前贈与してから10年を経過すればその財産は遺留分の計算に含めなくていいんですね。

 

 

そして、3は法定相続人の数が増えれば、1人当たりの法定相続分も減って遺留分の割合が少なくなります。

 

最後の4ですが、法律上、生命保険金は亡くなった人の遺産とは考えずに受取人固有の財産として考えるため、生命保険金は原則として遺留分の計算の対象にはなっていません。

なので、社長が亡くなる前に生命保険の保険料として払ってしまえば、社長の遺産は少なくなり、遺留分も減少することになります。

 

ただし、1~4の全てに当てはまることですが、他の相続人に明らかに損害を加えることを意図して行った(遺留分を侵害する目的で行った)場合、「公序良俗に反するため無効だ」と訴えられる可能性があるため、相当な注意が必要です。

 

なので、税理士や弁護士等に相談することに加え、できる限り遺留分はしっかり準備して、揉めない準備をしておくことをお勧めします!

 

 

 

でも、相続税って、凄く高いイメージがありませんか!?

 

「遺産の半分以上、税金で取られる!」

「自宅を売却しないと払えない。。」

 

こんなことを考えている人が結構いたりします。

確かに何億円も資産がある場合、相続税は高くなります。

 

 

でも、令和3年の国税庁データによると、、実際に相続税が発生した人の割合は10%もありません。

 

意外ですよね。。

ほとんどの方は必ず遺産を相続すれば、相続税が発生すると思っています。

 

実は違うんですね!

たとえ、相続税が発生しても意外と少ないと感じる方が多いと聞きます。

 

 

一般的な話ですが、相続税には基礎控除があり、

  • 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

 

以上の金額が控除されます。

 

例えば、亡くなった人の相続人が配偶者(奥さん)と子供2人の場合の法定相続人は3人です。

 

上記の数式に当てはめると

3,000万円+600万円×3人=4,800万円

基礎控除が4,800万円になります。

 

つまり、遺産が4,800万円以内であれば、相続税は一切かかりませんし申告も不要です。

 

これに加えてですが、配偶者(奥さん)は「①1億6千万円と②配偶者の法定相続分のいずれか大きい金額が無税」になります。

 

例えば、亡くなったご主人の遺産が2億円あり、配偶者と子供2人いる場合。

配偶者の法定相続分は1/2の1億円であり、①の1億6千万円の方が大きくなるため、1億6千万円まで無税となります。

 

ただし、遺産が4億円の場合は法定相続分(1/2)は2億円となるため、配偶者は2億円までが無税となるんですね。

 

 

であれば、子供がいても配偶者に全部相続すれば「お得」なのでは!?

と考えてしまうかもしれませんが、それには注意が必要です。

 

配偶者が亡くなった時の二次相続額が高くなる可能性があります。

高くなる理由は配偶者の資産に加え、相続人の数です。

 

二次相続時の方が相続人が少なくなり、相続税が高くなってしまう可能性があります。

なので、相続税が高くなりそうな方は、どうすればいいのかは税理士等の専門家にご相談することをお勧めします!

 

 

 

最後のポイントは、、やりすぎない!ことです。

 

例えば、相続税を免れるためだけに暦年贈与用に種類株を乱発したり、不必要な持株会社を設立したり等。

その時はよくとも、引き継いだ者が大変ですから。。

結局、手続費用や専門家への費用で±0になれば、何のために対策したのかも分かりません。

 

ある程度の対策は必要だと思いますが、やりすぎは禁物です!

多少の税金は諦めてさっさと払い、後を楽にする方がいいと思いますよ!

 

 

 

以上となります。

 

もし、まだ事業承継のことが分からない場合や、ご相談があれば下記講座をお申し込みください。

マンツーマンなので事業承継に加え、財務のことや後継者のご相談や愚痴もOKです!

 

➡  事業承継がよく分からない方向けに準備や進め方、注意点をお伝えします

【中小企業の後継者】もうすぐ事業承継で社長になる人のための経営講座

 

 

今回の記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです!

 

 

 

 

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