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経済産業大臣:中小企業診断士
船越ビジネスコンサルティング代表
船越です。
いま、誰でも起業できる時代と言われています。
もしかすると、具体的なアイデアを持っていて、今すぐ事業を立ち上げたいと考えている人もいるかもしれません。
しかし、起業して10年後に生き残っている会社は「たった5%しかない」という残酷な現実があります。
なぜこのような事態に陥ってしまうのでしょうか?
3つのパターンがあります。
- 堂々巡りタイプ
- 放射型タイプ
- 人脈依存型タイプ
今回はこの3つのパターンを見ていきましょう。あなたは当てはまっていませんか?
「あ、私のことかも。。」
そんな方は要注意ですよ!
起業で成功しない人の特徴① 堂々巡りタイプ
まず1つ目は「堂々巡りタイプ」です。
「いいアイデアを思いついた!」と思って起業しようとしたのに、既に同じような事業をしている人がいた。
どうしても諦めきれず考えていると、さらに良いアイデアが浮かぶ。
しかし今度は友人に「それは無理じゃない?」と言われて落ち込む。
そんなことを繰り返しているうちに ”数年が経ってしまう” というのはよくある起業の失敗パターンだといいます。
考えが同じところを堂々巡りして、一向にゴールにたどり着かないのです。
このようなパターンに陥りやすいのは、こういう人です。
- 自分のやりたいことを大切にしている人
- 起業する際に自分の理想をとても重要視している人
最初に自分の理想を考えるところで停滞してしまうと、なかなか次の行動に移せません。
また、視点が「自分」にいきがちです。その結果、競合の相手がたくさんいたり、競合が強かったり、需要のないマーケットで起業してしまったりすることにもなりがちです。
起業において大切なのは、「アイデアが素晴らしいかどうかではなく、そのアイデアで勝てるかどうか」が重要。
ただ一方で、現実を見据えた上で、失敗しないように実現性が高い戦略、戦術に落とし込んでいくことは、もっとも重要なことです。
戦に例えるならば、”勝てる戦のみを行い、勝てる見込みのない戦の場合には、最初からやらない” ということが大切なんですね。
起業で成功しない人の特徴② 放射型タイプ
引き続き、失敗する3つのパターンの2つ目が「放射型」タイプです。
「堂々巡り」のパターンとは反対に、とにかく行動が速いのがこのタイプ。
勝てるマーケットを見抜く力も持っているのになぜか軌道にのりません。
その理由は、競合に勝つための「強み」を持っていないからだと言えます。
つまり、競合があまり強くないにもかかわらず、その競合にさえも勝てる武器を持っていないのです。
そして、切り替えがとても早いので、少し手を出してはうまくいかず、また新しい分野にチャンレジするもののうまくいかず、というようにこれを延々と繰り返してしまうのが「放射型」。
表面だけを見ると簡単そうに見える事業も、現実には相当な強みが必要となります。
例えばオシャレな焼肉屋がこれから流行りそうだと思っても、飲食店未経験の人が何のノウハウもなしに参入することは不可能でしょう。
それなのに、このタイプの人は「自分にできる」と勘違いして参入してしまうのです。
チャンスがあっても、自分がそこで戦えるだけの強みを持ち合わせていない限り、それを活かすことはできません。
またこのタイプの人は、うまい話に騙されやすい傾向にあります。
「どうしても独立起業したい!」という思いが強すぎて資金を使い果たしてしまうというケースもあるので要注意です。
絶対に失敗しないためには、「一か八かのような決断」をともなう起業はやめましょう。
ビジネスチャンスとは、強みが伴ったときに、初めて活かすことができるのです。
こちらの記事も併せて読むと理解が深まります。
【関連記事】やりたいことで起業しない!マーケットと強みが大事
起業で成功しない人の特徴③ 人脈依存型タイプ
最後の3つ目は「人脈依存型」タイプです。
新規事業ではなく、会社員として行っていた業務を独立して行うケースでも、失敗することはよくあります。それは円満退社となり、
抱えていたクライアントを独立後もそのまま連れていった場合に起こります。
起業1年目
このような方法で起業した場合は、1年目は安泰です。
なぜなら、ゼロから起業した場合はなかなか顧客が増えず、軌道に乗るまでは最低1年はかかりますが、初めからクライアントがいる上での起業はこの心配がありません。
独立1年目から食べていけるので、自分の自信にもつながります。
しかし、ここが落とし穴であり、短期間のうちにうまくいくからこそ勘違いしてしまうことが多いのです。
起業2年目
2年目以降に、少しずつ「顧客の流出」が始まり、、例えば美容師なら、顧客は引っ越したり、転職して最寄り駅が変わったりするだけで、別の美容院へ行くようになります。
税理士なら、相手の会社が廃業してしまうこともありますよね。
そして、少しずつであっても顧客が減ることは不安へとつながります。
起業3年目
3年目以降、さらにこの流れが進むと、このまま顧客がいなくなるのではないかという恐怖心が出てきてしまうのです。
そうなると目の前にある仕事も手がつかなくなり、、今いる顧客にも全力を尽くすことができなくなってしまい、その結果、サービスの品質低下が起こります。
その微妙な変化を感じた顧客も不信に思い、結果として、さらなる顧客の流出につながり、まさに、顧客の流出の連鎖です。
このような事態を招く理由は2つあるんですね。
- 日々の仕事だけでも非常に忙しい
- いざ新規開拓をしようと思っても経験がないためやり方がわからない
ビジネスの原則として、新規開拓は広告費をしっかりかけることでうまくいくケースが多いもんなんですね。お金がない場合は遠回りしながらも、地道に様々な方法を試行錯誤して行い、時間を費やすしかないんです。
それを知らずに本やセミナーだけで、その後たいした行動もせず、楽して学ぼうとしてもなかなか成果は出ないでしょう。
顧客というのはタダで手に入るものではなく、集客への投資の結果として得られるものだからです。
つまり、それが分からないから、新規開拓がうまくいかず、時間ばかりがすぎていくことになるのです。
信じられないかもしれませんが、当スクールではこのパターンの失敗事例を何度も繰り返し見てきてます。
また、私自身も最近の相談で、こういった危険な人を見ることが増加しているんです。
人脈依存型は特に、定年後起業志望の人によく見られる兆候なんですね。
【関連記事】定年後に起業したい! ~大手企業勤務編~
最後に
どうでしたでしょうか?
あなたはいくつ当てはまりましたか?
「俺は1個だけだからセーフ!」にはなりませんよ!
1個でも当てはまればアウトですから。笑
ただ、これを最後まで読んだあなたは、悪い見本を知ることができました。
実のことを言うと、私も昔はこの1つに当てはまってましたが、今は大丈夫です。
なので、今当てはまっている人も今後は気を付ければ大丈夫ですよ!
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