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経済産業大臣登録 中小企業診断士
船越ビジネスコンサルティング代表
船越です。
経営者とはよく「孤独」であると言われます。
私は中小企業診断士として、多くの経営者とお会いしますが、孤独で悩みが多いことを承知していますし、実際、従業員には言えないことをよく相談されますね。
なぜ、従業員ではなく私に相談するのかと言いますと、私は会社の決算書を見ていますし、お金の流れも経営者の給料や借金の額、経費の使い道等、従業員には言えない事情を知っているからです。
なので、会社のことをすべて把握している、コンサルの私にしか相談できないのは当然ですよね。
私がいればまだいいですが、そういった相談する人がいない場合は、1人で悩みを抱え込むことになります。
悩みを1人で抱え込むことはしんどいですよね。。
なので、私でなくていいのですが、誰か相談できる人がいると、きっと気が楽になるでしょう。
また、効果的な助言がいただけるかもしれません。
そういった理由もあり、中小企業診断士の私には、実際に経営者から様々なご相談がきます。
相談の中で気づいたことは、経営者が悩んでおられる内容にには共通点があるんですね。
そこで今回は、私の支援経験談として、様々な経営者のご相談にのって気づいたことや、気を付けていただきたいことを解説していきます。
- 経営者はなぜ孤独なのか
- 経営者はなぜ悩みが多いのか
はもちろんのこと、さらには、
- 経営者とは
- 経営とは
- 経営者の仕事、資質
- 経営者が絶対にしてはいけないこと
上記のことを記事にしており、「真の経営者」になるためのヒントを得れる内容となっております。
ただ、今回の記事は私の考えであり、偉そうなことを言うつもりは全然ありませんので、気楽にお読みいただければと思います。
経営者とは
真の経営者、の説明の前にいくつかの事項をおさえておかなければなりません。
まずは、そもそも、経営者とは何でしょうか?
一般的に、経営者とは、‟経営方針や経営計画を立案、決定し、会社を経営する人” の総称ですが、その他でも様々な解釈があります。
‟企業の最高方針を決定し,全般的管理を行う最高経営者”
‟企業の経営について最高の意思を決定し、経営活動の全体的遂行を指揮・監督する人または機関”
とも定義しております。
何か難しい定義となっていますが簡単に言えば、経営者とは
「会社の意思決定を行い、責任を取る人」
つまり、最高責任者ですね。
最高責任者である経営者は、会社の意思決定を行って会社を経営していくため、責任が大きいのは当然と言えるでしょう。
経営者の一言で、会社が倒産することもあり得るのですから、そうなった場合は経営者が責任を取ることになります。
つまり、会社の業績は経営者しだい、経営者の能力にかかっているのです。
また、経営者の責任は会社内のことだけではありません。
倒産となれば、従業員はもちろん、株主、金融機関、取引先、お客さんにも迷惑がかかってしまいます。
そう考えると、経営者って本当に大変ですね。
ただ、それだけ責任が大きいことの逆を言うと、「やりがいも同じくらい大きい」ということになります。
ところで、先ほどから私は、‟経営者” と言ってますが、‟社長” とは言ってませんね。
厳密に言えば、経営者と社長は違います。
ただ、ほとんどの中小企業の経営者が社長(代表取締役)なので、たいていの人は両者が同じものだと思われるのでしょう。
代表取締役とは、取締役の代表のことです。
取締役の中から選ばれ、株式会社の代表権を持つ取締役を代表取締役と言います。
なので、社長と代表取締役が違う会社がたまにあるんですね。
ただ、踏み込んだ話をするとややこしくなり、趣旨から離れてしまいますので、今後は、経営者と社長を同じ扱いで話を進めていきます。
経営とは
「経営とは何!?」
となると経営者よりもさらに様々な解釈が出てきます。
かの有名なドラッカーは、
‟企業の目的は顧客創造である”
と定義してますが、その他でよくあるのが、
‟経営とは事業を継続することである(ゴーイングコンサーン)”
‟経営とは利益を出すこと”
‟経営とは社員を守り幸せにすること”
ちなみに、私の先輩中小企業診断士は、‟経営とはロマンである!” と言っておられましたが。笑
どれも間違ってはいないですし、どれが正解かも分かりません。
ただ、私の考えでは、経営とは、利益を上げるためでも継続するだけでもないと考えております。
これらは、あくまでも手段であって、目的ではないからです。
人によって解釈の違いはあると思いますが、会社が利益を出して、その後どうするのか。
税金を納めるためだけに存続しているのか。ということに私は疑問があります。
私の考えはというと、滋賀県出身ということもあり?近江商人の三方よしの考えに近いです。
なので、経営とは、「売り手よし、買い手よし、世間よし」の考えになります。
この、‟世間” については、人によって範囲が広くなってしまうのですが、私は従業員はもちろん、仕入先、社会もすべて含みます。
つまり、会社に関わるすべての人なんですね。
売り手(会社)が利益を出すだけではだめですし、買い手(お客さん)だけのために安く売るのもどうかと思いますし、従業員だけの幸せを考えて給料を上げすぎても、経営はうまくいきません。
何も私は、従業員のことは考えなくて良いと言っているのではなく、逆に従業員満足は必須条件であり、当然のことだと考えています。
それ以外の要素も必要なのです。
なので、三方のどれか1つに偏った経営をしていても、短期的にはうまくいくかもしれませんが、長期的には続かないでしょう。
なぜそう言えるのかというと、私は中小企業診断士として様々な会社を見ているからです。
お客さんのことばかり考えての安売りで、利益が薄く経営を圧迫している会社や、自社のことばかり考えて利益を社員に分配せず、従業員から総スカンをくらっている社長もいます。
現実問題として、三方全てを満足させることは難しいのですが、それでもバランスが重要だということです。
「それって理想論じゃないの?」
「現実はそんなに甘くないって!」
と思われるかもしれませんが、経営とはロマンでもあります。笑
三方良し(理想論)を実現していくことが大切であり、経営を長期的に安定させるためには必要な要素なのです。
経営者はなぜ孤独なのか
あなたは孤独ですか?
孤独と感じるのは、何も経営者だけではありません。
学生、主婦、サラリーマン、、
人生の中で一度は、孤独と感じたことがある人もいると思います。
孤独とは、
‟仲間や身寄りがなく、ひとりぼっちであることや、思うことを語ったり、心を通い合わせたりする人が一人もなく寂しいこと”
を言います。
つまり、相談相手がなく、一人で不安や悩みを抱え込んでいるときに、孤独と感じるんですね。
この、「悩みを抱えている」ことがポイントです。
例えば、友達がいなくても悩みが全くない人が孤独と感じるでしょうか?
孤独と感じるときはおそらく、「俺、友達がいない状態でこのまま大丈夫なんだろうか。。」といった不安や悩みが出てきたときに、孤独感を感じるはずです。
経営者の孤独も同じこと。
相談者がいなく、不安や悩みがあるからこそ、孤独を感じるのです。
では、経営者の不安と悩みには何があるのでしょうか?
次に解説していきますね。
経営者はなぜ不安・悩みが多いのか
先ほど、経営者が孤独である原因は、不安や悩みを持っていること、しかも相談者がいないことと言いました。
私は中小企業診断士として、経営者の悩み相談をよく受けますが、そこで、気づいた経営者の不安や悩みは下記です。
- 自分の決断が正しいのかどうか分からない
- 会社の今後の展望が見えない
- 会社のお金が不足しがちで心が休まらない
- 相談できる相手がいない
主に上記の内容となりますが、会社員でも同じような悩みを持っています。
ただ、経営者が会社員と違うのは、「責任の大きさ」です。
会社員はいざとなれば、会社を辞めれば済むかもしれませんが、経営者はそう簡単ではありませんよね。
従業員や仕入先、金融機関等に迷惑をかけますし、倒産となれば、家族を路頭に迷わせることになります。
この責任の大きさが、より孤独感を強くするのです。
では、上記を踏まえて、経営者の不安や悩みを1つずつ見ていきましょう。
◆自分の決断が正しいのかどうか分からない
経営者は責任が大きすぎるがゆえ、自分の決断に迷ってしまうことがあります。
私が経営相談に乗っているときにもよくありました。
例えば、、
(社長)「相手方がこんなことを言ってきているのですが、どうしたらいいでしょう?」
といった具合です。
そんなときは、いくつかの選択肢と選択肢のメリット、デメリットを説明します。
そして、最後に社長に選んでいただくのですが、
(社長)「どっちがいいのですか?教えてください!」
(私)「この問いに正解はありませんし分かりません。なので、最後は社長が考えて、どうしたいのかを踏まえて選んでください。」
(社長)「私には選べません!だからどっちか選んでください!」
(私)「いや、だから、、」
こんな感じです。笑
この場合は、私個人としての考えを言って、最終的に決断してもらいます。
上記の会話は本当の話ですが、すべての経営者の方がここまで、極端な話にはならないと思います。
ただ、「社長の多くは不安を抱えながら決断していることが多い」ということを伝えたかったので、例として記載しました。
では、なぜ不安を抱えながら決断をしているのでしょうか?
答えは、「根拠やデータ・情報がないから」です。
または、面倒くさくて集めようとしていない。
なので、勘を頼りに決断しているのです。
これでは、不安になって当たり前ですよね。
なので、この、‟自分の決断について自信を持つようにするのが解決策” となります。
◆会社の今後の展望が見えない
不安と悩みの原因で次に挙げるのが、今後の経済状況や会社の展望が見えないことです。
ただ、今後の経済状況、景気なんか誰にも分かりませんし、分からないものを気にしててもしょうがありません。
大切なことは,、経済状況や政治等の外部環境に左右されない「ビジネスモデルの構築」と「戦略を構築」することなのです。
◆会社のお金が不足しがちで心が休まらない
次にお金の不安と悩みですが、実はこの悩みが一番大きい経営者が多いですね。
確かに中小企業は大企業と違い、贅沢な資金がある会社は多くありません。
なぜ、お金に関して不安と悩みが多いのでしょうか。
実は、‟会社の数値、お金の流れを把握していない” ことが理由の大半なのです。
「売上が上がっているのになぜ現金が少ないのだろうか?」
「売上が良くないし、支払いはできるのだろうか?」
私のコンサルの経験上、こういった悩みが多いですね。
売上が上がっているということは、売掛金が増えて買掛金も増加している。
普通、売掛金の回収は仕入れの支払いのあとなので、当然現金は足りなくなります。
売上が急激に増えたときにこの運転資金の問題は大きくなるんですね。
こういったことは財務知識や会社の数値を把握していなければ、理解できません。
なので、不安は倍増するでしょう。
なぜ?なのかが分からないからです。
また、支払いができるかが不安なのは、会社の資金の流れを把握していないから。
あらかじめ分かっていれば、銀行に前もって、短期の手形貸付で対応してもらえるはずです。
もし、売上が悪いままで、銀行から借りれるかどうか分からない、といった不安があるのであれば、事前に説明して事業計画等を提出すれば、理解してくれる銀行は多いです。
一番だめなのは、会社の数値や現金の流れを理解してないまま、お金が足りないと分かって慌てて銀行にお願いすること。これが最悪です。
担当の銀行マンは上に稟議を回す必要があり、当然お金を貸す根拠が必要なります。
また時間もかかりますし、もし銀行の支援を受けている会社であれば、本部決済が必要になるかもしれません。
本部決済となるとさらに時間がかかりますので、もし最悪、融資が間に合わなければ倒産する可能性があります。
極端な例かもしれませんが、最悪な事態にならないためにも、いざとなったときに
「どれくらい資金調達が可能なのか?」
を知っておくことは安心材料となるでしょう。
また、売上を上げる必要もありますね。
しかも計画通りに。
でなければ、運に任せた売上計画となり、不安や悩みは消えないままでしょう。
◆相談できる相手がいない
「でも、相談できる人がいないし。。」
そう悩んでいる人は、なぜ相談できる人がいないのか、真剣に考えたことはあるでしょうか。
- 相談できる人脈がない
- 会社中身の詳細を知られたくない
- 誰も信用できない
人脈がなければつくりましょう。
会社にいてても人脈はできません。
嫌かもしれませんが、外に出ることをおすすめします。
最初は良い人に出会えないかもしれませんが、そのうちに良い人と出会える場がどこかが分かるようになります。
なぜなら、様々な交流の場に出れば、嫌でも情報が入ってきます。
「どこの交流会が良い」とか、「あそこの場を仕切っている幹事が最悪」とか。
また、自分でも情報を調べることになるでしょう。
そういった情報集めが大切なのです。
そして、その情報をもとに新たな場に行き、また様々な人から情報を得ることができます。
それを繰り返すことで良い人と巡り合うようになります。
ただ、前提が積極的、前向きということ。
嫌々であれば、情報を集めることも集まることもないので、時間の無駄となるでしょう。
私がおすすめするのは、少しお金がかかりますが、資格学校に行ったり、有料セミナーに参加することです。
無料の交流会やセミナーは、冷やかしや会社からの派遣で嫌々の人も多いので、良い人脈が築ける可能性は低いでしょう。
私のことで例を挙げますが、国家資格である中小企業診断士の資格学校で、共に学んだ仲間や同期とは今でも繋がっています。
なんせ、1年以上も一緒に必死で勉強したからです。
また、合格後に知り合った同期とも人脈ができます。
中には5年間、資格を取得するために勉強した人もおり、合格する難しさを知っているから、共に戦友となるんですね。
「俺ら、よく頑張った!受かってよかったな~、もう勉強はこりごり」
みたいな。(笑)
合格した人の中には、社長はもちろん、弁護士や税理士、大手企業の偉いさんが結構います。
普通に会えば、萎縮しそうな立場の人も同じ仲間。
これが面白いんですよね!
ただ、資格取得のポイントは、難関資格であることです。
簡単に合格できる資格ならここまでの関係は築けませんので、挑戦するなら難関資格をおすすめします。
もし、中小企業診断士に興味がある方はこちらの記事を参考にしてください。
【参考記事】中小企業診断士になることは難しい?試験科目一覧と難易度の高さ
また、有料セミナーもおすすめです。
しかも、シリーズで何回か続くセミナーですね。
こういったセミナーのおすすめポイントとして、かなり向上心が高い人、もしくは、凄い人が集まります。
なぜなら、こちらも資格と同じく有料なので、真剣な人だけが集まるからです。
特にシリーズで続く場合は、お金はもちろん、時間的な拘束が多くなります。
なので、中途半端な気持ちでは申し込まないですし、続かないでしょう。
しかし、こういったシリーズセミナーで得るものが大きいのは間違いありません。
人脈はもちろんのこと、内容にもよりますが、自分の新たな武器が身に付くからです。
ただ、どれだけ良い人脈を構築できたとしても、相手を信用できなければ、相談しても意味はありません。
なので、まずは信用できる人脈を構築する、そして信用する、ことが大切です。
「裏切られてもいい」
と、腹をくくって人を信頼してみることで、あなたの強い味方となってくれる人が現れるでしょう。
また、しつこいぐらいあなたの考え方を伝えていくことで、社外の人はもちろん、社内においてもあなたの右腕となる存在が現れる可能性もあります。
信用していない人からは信用されません。
知り合いやビジネス上の付き合いだけの人脈も必要ですが、それ以上の人脈も構築していきましょう!
これまで、
- 経営者はなぜ孤独なのか
- なぜ不安や悩みを抱えるのか
- 不安や悩みを一人で抱え込む経営者が孤独だと感じる
以上を解説しました。
そして、こういった不安や悩みが原因で問題を引き起こすことがあります。
それは「経営者が絶対にしてはいけないこと」ですね。
次に説明します。
経営者(社長)が絶対にやってはいけないこととは?
経営者(社長)が絶対にやってはいけないことは下記です。
- 決断することなく、逃げること
- 一貫性のないブレブレな決断をすること
- 感謝しない、人のせいにすること
- 現実逃避をすること
◆決断せずに逃げること
経営者の責任は大きいと前述しましたが、責任が大きいがゆえに、‟決断逃避” をしてしまう経営者が少なくありません。
要するに、決断を先延ばしにしてしまったり、ちゃんと決断することなく、あいまいな指示をする。下の者の裁量に任せたふりをして、失敗すれば下の責任にするといった卑怯なやり方です。
従業員の裁量に任せることは責任逃れです。
つまり、決断をしているようで、決断していないんですね。
なぜなら、どうしていいのか本人にも分からないからです。
決断できない経営者は経営者ではありません。
ましてや、従業員のせいにするのはもってのほかです。
こういった経営者のもとからは皆去っていくことでしょう。
◆経営者の決断に一貫性がない
次にしてはいけないのは、一貫性のない決断です。
例えば、昨日は「北海道に行け!」で次の日は、「やっぱり沖縄だ!」みたいなひどい決断です。
ここまでひどい例でなくても、たとえば高付加価値商品を販売していくと決めたのに、販促は、‟セールのオンパレード” も一貫性のない決断でしょう。
なぜ一貫性のない決断をしてしまうのかと、そこには、
「ビジネスモデル」「戦略」「目標数値」「自信」
がないからです。
なので、ブレブレで一貫性がない判断をしてしまう、せざるを得なくなるんですね。
ようは、判断基準がない、何も思いつかない、もしくは何も考えていない。
こんな経営者のもとで働く社員はたまったもんではありません。
なので、しっかりと根拠のある決断をしていきましょう。
ただ、手段を変える決断は間違いではありません。
例えば、「東京にいくために車で行け!」と言ったけれど、急がなければならないようになったため、「急遽、新幹線に変更!」と言うこと。
これは方向性は一緒で手段を変えただけなので、問題はありません。
つまり、戦略目標は変わらないが、戦略目標を達成するために方法を変えただけなのです。
経営者が絶対にやってはいけないことは、戦略目標とは全く違った決断をしてしまうことにあります。
戦略に関しては後述しますね。
◆現実逃避してしまう
そして、最後に、絶対にやってはいけないことは「現実逃避」です。
人間、誰しも逃げたくなることはありますよね。
私もよくありましたし、たまに酒に溺れることもありました。(笑)
しかし、経営者が現実逃避を行ってはいけませんし、してる場合ではありません。
私は会社員の方からの相談で、現実逃避として、週末起業や副業することはありだと考えてますし、相談時にアドバイスで言うことはあります。
ただ、経営者はそういうわけにはいかないのです。
理由は「責任が大きいから」です。
現実逃避をして会社がまわらなくなれば倒産して、関係者や従業員等に多大な迷惑がかかってしまいます。
なので、少なくとも現実逃避する人は経営者というか、従業員を雇ってはいけません。
自己責任で一人でやりましょう。
また、現実逃避の手段として、お酒以外にも、カウンセリングや宗教もありますね。
決してカウンセリングや宗教が悪いわけではありません。
目的があるかどうかです。
例えば、常に平常心を保つために、カウンセリングを受ける。
また、悟りを開く?ために宗教を学ぶ。
こういった前向きな目的で行うのは問題ないのですが、現実逃避のためであればトラブルに巻き込まれることがあります。
心が弱っているので、変な勧誘にのってしまえば、問題になる可能性は高くなるでしょう。
どこかの芸能人みたいに洗脳されてしまえば、経営どころではありません。
なので、現実を見据えて経営を行うことが大切です。
以上が、経営者(社長)が絶対にやってはいけないことになります。
前述しましたが、経営者の不安と悩みが原因として、経営者が絶対にやってはいけないことにつながっています。
であれば、経営者が絶対にやってはいけないことを回避するには、
「経営者の不安や悩みを解消して孤独から抜け出すこと」
です。
つまり、「真の経営者」になればいいのです。
「真の経営者って何?」
とお思いの方もおられるでしょう。次に解説していきます。
真の経営者の条件とは
では、次に真の経営者に必要な条件、資質を解説していきます。
こういった話をすると難しく感じるかもしれませんが、答えは簡単です。
冒頭でも触れましたが、経営者とは「会社の意思決定を行う最高責任者」でしたね。
なので、経営者の必要条件は、意思決定ができる人となります。
「それなら私も毎日、意思決定してるぞ!」
とお怒りになるかもしれません。
そうです、経営者は毎日何らかの意思決定を行っているのです。
ただ、その意思決定に根拠はあるでしょうか?
‟真の経営者” は、毎日の意思決定を「根拠を持って」行っています。
根拠とは何かと言いますと、下記のことです。
- ビジネスモデル
- 経営戦略
- マーケティング
- 数値
- 自信
つまり、真の経営者とは、
「根拠があり自信を持って意思決定をしている最高責任者」
と言えるでしょう。
順番に解説していきます。
◆真の経営者とは① ビジネスモデルが構築できている
真の経営者は、しっかりとしたビジネスモデルを構築しております。
そのビジネスモデルをもとに経営しているんですね。
そもそも、「ビジネスモデル」とは一体何のことを言うのでしょうか?
起業やビジネスというのは、顧客の悩みに答えたり、顧客の問題をお客さんに代わって解決する対価として、お金を頂くことです。
そのようにして、顧客が困っていることを代わりに解決してあげようと考えた場合、自分1人で解決できたら一番シンプルです。
ところが、自分1人の能力や資源には限界があるため、その解決を行うためには、誰かの力を借りることが必要になってきます。
また、仮に1人で全てができたとしても、その自分がいなくなってしまったとしたら、安定して継続的に商品・サービスを提供していくことはできません。
そのようなことを考慮し、誰かの力を借りるために、力を提供してくれる人との人間関係(法人関係)を構築する必要があり、その結果として生まれたものが「ビジネスモデル」であるわけです。
つまり、ビジネスモデルとは、
「価値を安定的に継続的に提供していくための法人関係・人間関係である」
と言えます。
ビジネスモデルは上位概念であり、ビジネスモデルがあるからこそ、経営戦略やマーケティングが活きるのです。
つまり、ビジネスモデル、戦略、マーケティングがバラバラだと意味がないということですね。
◆真の経営者とは② 戦略に沿った決断をしている
あなたの会社には「戦略」がありますか?
ここでいう戦略とは、経営戦略のことです。
一般的に言いますと、「経営戦略」とは、自社を取り巻く環境と経営資源を考慮し、長期的かつ一貫性を持って策定された目標のことです。
一方、「戦術」とは、経営戦略の目標を達成するための具体的な方法を言います。
そして、マーケティングは、経営戦略の目標を達成るするための売るための仕組みを構築することですね。
会社には目的があるはずです。
社会に貢献することや従業員を幸せにすること等、2章で紹介しました、三方良しの考えですね。
その会社の目的を達成するために戦略を立て、戦術に落とし込み、マーケティングや組織等をどうするかを考えていくのが、一般的な経営理論になります。
例えば、会社の目的が社会貢献だとしても、そのためにはお金が必要となってきます。
そこで、会社の戦略としては、5年後に関西で1番の企業になることを目標とし、戦術は、関西の○○地域を攻略する。
そして、マーケティングで関西の○○地域にどのような商品をどのような値段、販売方法で行うことを決定します。
ただ、経営理論には様々な解釈があり、人によって考え方が違います。
なので、上記では一般論を挙げました。
私はと言いますと、以前のブログでも言っておりますが、経営戦略とマーケティング戦略はほぼ同じだと考えております。
つまり、マーケティングを広義の解釈で捉えているのですね。
戦略と言えば難しいかもしれませんが、簡単に言えば、
「どのマーケットで自社の強みを活かしてどのように戦うか」
で私は良いと考えています。
なので、マーケティング戦略を考えることは、経営戦略を考えることであり、
経営戦略 = マーケティング戦略
だと思ってもらって結構です。
もし、会社に戦略がなければ、言い方は悪いかもしれませんが、何も考えずに適当な経営をしていることになります。
例えると、北海道に行きたいのか沖縄に行きたいのか分からないまま、車を走らせているんですね。
どっちがいいのか分からないけど、適当にやってどっちかに着けばいいや的な考え方です。
この場合、従業員はどうすればいいのか分からないまま、社長に言われるように車を走らせているので、不安でいっぱいになります。
そうではなく、まずは北海道に行くと決め、経営資源を考え、飛行機で行くのか、電車で行くのかを考える。
そして、電車で行くのであれば、どの路線を使うのか、誰が何の役割を担うのか、まで落とし込んでこそ、根拠のある決定ができるのです。
戦略があるからこそ、北海道に向かいたいのに、沖縄に向かおうとしている従業員にストップをかけれますし、お金がないのに飛行機に乗ろうとしている人も理由を説明して電車に変更してもらうことが可能になります。
少し例えが極端になってしまいましたが、要するに、戦略があってこそ、何事にも意思を持って決断できるということです。
◆真の経営者とは③ マーケティング知識を持っている
先ほど、
経営戦略 = マーケティング戦略
と言いました。
つまり、経営者は、マーケティング知識が必要ということです。
なので、真の経営者になりたいのであれば、マーケティングを知り、理解することが重要となります。
マーケティングを一言で言えば、「売ることに関する全てのこと」です。
なので、マーケティングとは、営業や販売、サービス、販促等、全てを含みます。
お客さんに対して真剣に、努力して価値を提供する。
そして、それに対する対価を堂々と自信を持って請求し、お客さんが正当に評価してお金を支払い、受け取る。
受け取ったお金を従業員に分配し、従業員は喜ぶ。
また、設備投資や新たな商品開発に使い、お客さんにさらに良いものを提供する。
設備業者や仕入れ業者にもしっかりお金を払い、儲かった利益から税金を納め、社会にも貢献する。
それがマーケティングの根幹です。
マーケティングの本質は、「価値の提供」と、価値の「対価を受け取る」ことです。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、そのような切り口で書かれたマーケティング本というのは、実は非常に少ないんですね。
正直、マーケティングの専門書を読んでも理解するのが難しい。
理由は下記の記事を見ていただければと思います。
この記事を読むとマーケティングの理解が深まりますよ。
【マーケティングの位置づけ】
会社は何のために存在するのでしょうか?
「従業員を幸せにするため」
確かに従業員満足は必須項目ではありますが、それだけでは会社は存続できません。
極論を言えば、従業員全員の仕事量の激減と楽をさせると共に、月々の給料を100万以上にすれば、従業員満足は高まるはずです。
しかし、それでやっていける会社は数少ないでしょう。
つまり、従業員満足は必須項目ではありますが、十分条件ではないということです。
「じゃあ、利益追求のため?」
そう、お金は絶対に必要です。
何もしなくてお金を生み出すことはできないので、お客さんからお金を得る必要があります。
お金を得るからこそ、従業員に給料を支払うことができますし、仕入れ業者や関係取引先に支払いができ、税金支払いや社会貢献ができるのです。
なので、会社は、お客さんからお金を得られなければ、三方良しの考えどころか、存続できないことになります。
そして、この「お客さんからお金を得る」ための一連の仕事が「マーケティング」なんですね。
となると、会社の全ての仕事がマーケティングになります。
- 会社は利益を出さないと存在できない
- 利益がないと三方良しの考えを実践できない
- そのためにはお客様からお金をいただく必要がある
- その活動の全てがマーケティングと呼ばれる
と単純に考えればいいんです。
マーケティング = 会社の存在意義そのもの
マーケティングはビジネスモデルと両輪
それぐらいマーケティングはもちろん、ビジネスモデルが重要だと、私は考えています。
なので、真の経営者になりたいのであれば、ビジネスモデルの大切さの理解、マーケティングの勉強をしたほうがいいでしょう。
◆真の経営者とは④ 数値把握力
「経営者は会社の数字を理解していないと経営できない!」
こういった類の本は、本屋さんでよく見かけますよね。
そして、数字とはだいたい決算書のことになります。
確かに、決算書は読めたほうが良いですが、決算書を読むにはそれなりの勉強が必要です。
大方の経営者はP/L(損益計算書)は熱心に見ます。
P/Lは売上を表すからですね。
それを見て営業に、「今期は売上予算達成できなかったから」と言ってボーナスを減らすわけです。笑
ただ、P/Lは決算書の一部です。別でB/S(貸借対照表)、いわゆるバランスシートがあり、上場企業になるとCF(キャッシュフロー計算書)があります。
まだP/Lは分かりやすいんですが、B/Sとなると簿記の知識が必要となり、少しややこしくなります。CFはさらなる知識が必要となり、かなりハードルが上がってしまうんですね。
しかも、P/LとB/S、CFはすべて繋がっています。
このことが、経営者が決算書を避ける理由となります。
要は難しいんですね。
私が財務のコンサルをしているとき、お恥ずかしい話ですが、中小企業診断士であるにもかかわらず、当初はかなり苦労しました。
特に、現金の流れが把握できるCF。
中小企業で言えば、資金繰り表ですが、CFを間違い、よくB/Sがバランスしなかったことがありましたね。笑
少し難しい話になってしまいましたが、おそらく決算書の知識がなければ、何のことか分からないと思います。
では話を戻しますが、決算書を理解しなければ、経営はできないのでしょうか?
そんなことはありません。
実際、私が中小企業診断士として支援させていただいた会社で、決算書を理解している経営者は1割ほどでした。
つまり、ほとんどの中小企業は決算書の数値を理解せずに経営をしているのです。
経営を行うのには決算書の数値の把握は必要なのですが、どうしているのかと言うと、税理士任せにしています。これが現状なのです。
この傾向はよくありません。
なぜならば、税理士によって経営が左右されてしまうからです。
私の中小企業支援経験でもよくあるのですが、税理士に会社の数値面を丸投げしていた会社を支援する場合、決算書、試算表の数値の根拠を税理士に問い合わせます。
すると決算書の修正が出てくるとか、結構、いい加減な数値が出てきます。
もちろん、社長に報告しなければならないので、そういったことが多くなると社長は税理士に不信感を抱きます。
ここで初めて、自社の税理士はいい加減だったと気付くわけなんです。
そして、「良い税理士を紹介してくれ!」となります。
本当にこういった話は多かったですね。
こういった問題は、税理士は悪いのは当然ですが、丸投げしていた社長にも責任があります。
最初から丸投げせずに、疑問を投げたり質問等をしておけば、問題にならなかったはずなのですから。
そしてもっと問題なのは、良い税理士か分からずに会社の数値面を税理士に委ねていることです。
これは本当に怖いことですよね。
税理士はあくまで、税のプロであり、過去会計のプロなのですね。
なので、今後何をすべきなのか、どうしたら会社の数値を改善できるのかを指摘することができません。
結果、経営者に相談されても、根拠のない回答をする場合があります。
つまり、税理士では未来の会計のことは分からない。
これは税理士に責任はありません。
そのことを知らず、税理士に相談している経営者が悪いのです。
ちなみに、ちゃんと指摘できる税理士さんもいます。
全員がそうではないことを付け加えておきますね。
では、会社の数値をどのように把握すればよいのでしょうか?
【資金繰りをしっかり行おう!】
先ほどから決算書の話をさせていただきましたが、正直言いますと、決算書は読めなくても良いです。
「じゃあ、決算書の話なんかするなよ!」
とつっこまれそうな感じですが、正直に言うと読めたほうが絶対に良いです。
ただ、今は読めなくても良いですが、今後のこと、数値の把握能力を高めるためにも勉強はしていきましょう。
しかし、決算書は読めなくて良いと言いましたが、現金の動きだけは把握しておいてください。
先ほど、決算書は過去会計と言いました。
つまり、決算書はその時の現金残高であって、日々の現金の動きを表すものではないからです。
会社の経費は日々発生しており、例えば、光熱費、通信費、末には給料支払いの大イベントが待っています。
また、経費以外に社会保険料や消費税、法人税等の税金、借入金の返済。
その経費や支払いを把握しなければ、いつどれぐらいの現金が必要か分からないまま経営をすることになり、知らないまま現金が底をつくことになりかねません。
P/L上の利益は黒字でも、現金がなければ倒産です。
特に売掛金が多い会社は要注意ですね。
売掛金の回収前に買掛金の支払いができなければ、最悪、黒字倒産となります。
それぐらい現金の把握は大切なのです。
なので、資金繰り表は必ず作成しましょう。
できれば日々の資金繰り表、最低でも月々の資金繰り表です。
資金繰りだけは税理士任せにするのではなく、作成できなくても、税理士と相談しながら毎月作成し、予定表も作成しましょう。
分からないながらも資金繰り表を作成することで、数値の理解も深まります。
【会社の数値を理解しよう】
先ほど決算書は読めなくても良いと言いましたが、売上/利益構成は理解しておきましょう。
売上 – 費用 = 利益
通常は上記のように考えられていますが、違います。
正しくは、
利益 = 売上 – 費用 です。
つまり、必要利益を把握してから、その利益を生み出すための必要売上を算出するわけです。
ここから少しだけ難しい話になりますが、必要な利益というのは、もちろん売上総利益(粗利益)でもなく、営業利益ではありません。
経常利益になります。
理由は、借入金の利息は営業外費用となり、営業利益から引かれるものだからです。
もし、借入金が少しであれば影響が少ないですが、利息がそれなりに大きい場合は経常利益から算出するようにしましょう。
では、必要な経常利益額はいくらなのでしょうか?
この記事は財務の内容ではないので詳細は避けますが、簡単に言うと、必要な経常利益は、最低でも借入金の返済額に減価償却費を引いた額が必要となります。
つまり、借入金の年間返済額が500万、減価償却費が200万の場合、最低必要な経常利益額は、300万となるんですね。(分かりやすいように、法人税等の税金を考慮せず算出しています)
ただ、これはあくまでも最低必要な利益です。
なので、もし設備投資や内部留保したいのであれば、必要額をプラスで計算しましょう。
そして必要な利益が出れば、固定費、変動費を考慮した損益分岐点売上を算出します。
*損益分岐点売上の算出方法は少し難しいので、後ほど記事にしたいと思ってます。
繰り返しますが、
利益 = 売上 – 費用 です。
利益が出なければ、成長するための投資や借入金の支払いが出来ませんし、そもそも企業活動を継続することができません。
そして、その利益の源泉が売上というわけですね。
なので、企業活動において、財務や資金調達、資金繰りなども重要な仕事でありますが、利益の源泉となる売上を上げるためには、同じく、先ほどお話をしたマーケティングも重要だということです。
例えば、設備投資にはいくらの金額が必要なのかは、「いつ何をどれぐらい売るのか」によって、投資時期や投資規模、投資する内容がかなり変わってくることでしょう。
そして、IT投資は戦略的な決断が必要ですが、どんなIT投資を行うのかはマーケティング戦略によって決まると共に、人材育成においても、どんな人材をいつ採用・育成するのかは、会社のマーケティング戦略によって異なります。
なので、マーケティング戦略の意思決定は、経営者にとって極めて重要です。
なぜなら、ここを失敗すると、単純に「売れない」状況に陥るからです。
つまり、マーケティングを理解しなければ、利益が出ないため資金繰りが行き詰まり、経営が継続できなくなる可能性があります。
決算書やマーケティングの詳細は下記の記事をご確認ください。
【参考記事】決算書の読み方、人気ランキング本を購入するより大切なこととは?
【関連記事】マーケティングの基礎の本が、起業・副業で役に立たない理由とは?
◆真の経営者とは⑤ 自分を受け入れる
あなたは精神的に強い経営者ですか?それとも弱いですか?
私は強くとも弱くとも、どちらでも良いと考えています。
おそらく、普通は強いほうが良いと思われがちですが、人間、そんなに強くはありません。
私は中小企業診断士として、数多くの経営者とお会いしておりますが、本当に精神的に強い方とお会いするほうが少ないです。
従業員の前で、あえて強い自分を見せているのが大半なんですね。
重要なのは、精神的に弱くても、自分は弱いのだと理解すること。
そして、「弱い自分を受け入れること。」これが重要なのです。
自分が弱いと受け入れれば、どう対処すればいいのか考えるはずです。
精神的に打たれ弱いのであれば、なぜ弱いのかを考える。
そして、その原因を取り除くようにすることです。
例えば、取引先からのクレームが怖い、精神的にまいってしまうのであれば、クレームが来ないようにはどうすればいいのか考え、対策をたて実行する。
そうすればクレームは少なくなりますし、会社自体の評価も高まるため、自信がつきます。
基本的に打たれ弱い人は、自信がないため、自信をつける必要がありますね。
これは部下教育にも通ずることでしょう。
また、精神的に弱い人は、理想が高いとか自己肯定感が低い場合が多く、理想の自分とはかけ離れている、自分はもっとできるはず!と考えているため、そのギャップが自分を苦しめているのです。
なので、そのギャップを埋めるために何が必要なのかを考えましょう。
そして、行動しましょう。
例えば、話下手なのであれば、コミュニケーションの勉強をして実践するのです。
もしくは、右腕を育てその右腕の方にコミュニケーション担当になってもらい、自分は得意分野に専念する等、対策はいくらでもあります。
実際に私が支援をさせていただいていた経営者の話をしましょう。
ある経営者は数字には強いのですが、コミュニケーション能力が低く、精神的にかなり弱い方だったのです。
また、その会社の業績はよくありませんでした。
理由は、経営者の気が弱いため、従業員からかなり舐められており、信頼がなかったからです。
従業員は適当に仕事をするわ、社長は従業員とコミュニケーションをとらないため、誤解を生み人も辞め、人手不足に陥り、結果、売上不振に陥ったのです。
おまけに、社長は仕事から逃げ、現場がまわっていない状況でした。
経営者はいつも、「こんなはずではない、従業員が悪い、そのうち良くなるはず」と言っておられました。
そして、頑なにコミュニケーションをとろうとしなかったのです。取引先にも行こうとしません。
こんな状態では絶対によくなりませんよね。
なので、まずは自分を見つめ直してもらうようにしました。
具体的には、従業員、1人1人と話し合ってもらうこと、嫌でもコミュニケーションをとること、仕事から逃げないで会社には来ること、取引先に訪問すること。をいつまでにどうやって行うのかを決めました。
結果的にはかなり改善されました。
その経営者は従業員と少しずつコミュニケーションをとることで、誤解をとき、会社が厳しいことを伝え、協力してもらうように説明したのです。
コミュニケーションを取り続けることで、従業員との会話が増加することで、やっていけると自信を深められ、その後、従業員と一緒に取引先への訪問へとつながりました。
つまり、その経営者は自分自身を見つめ直し、何をすればいいのかを理解したからこそ行動に移せたのです。
そして、私という相談できる相手がいたことも改善要因ですね。
こう言えば、あっさりのように感じるでしょうが、こうなるまで、実は1年かかってます。
その間に様々なことがあり、本当にしんどかったです、社長も私も。笑
経営者は弱くともいいのです。
私も強くありませんが、弱い自分を理解し、受け入れること。
相談できる人を探す。
そして、改善するにはどうすればよいのか考え、行動に移す!
根拠があり、自信をもって決断することで、真の経営者に近づくことを私は確信しております。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回は「真の経営者とは」ということで、かなり長文となりましたが、参考になりましたでしょうか?
真の経営者とは、「根拠があり自信をもって決断ができる」 人のことでした。
経営者が絶対にやってはいけないことは、
- 決断せずに逃げること
- 一貫性のない決断をすること
- 現実逃避すること
と解説しましたが、やってはいけないことを回避するためには、不安と悩みを解消する必要があります。
不安と悩みを解消するためには、ビジネスモデルを構築し、戦略策定、マーケティングの能力、数値把握力を高め、自分を受け入れることが大切です。
真の経営者などと偉そうなことを言いましたが、完ぺきな経営者など、この世の中には存在しません。
ただ、
自分の理想の経営者とは何か?
自分はどうありたいのか?
を考えた場合、真の経営者の条件に、いくつか重なっているのではないでしょうか。
- ビジネスモデル
- マーケティング
- 数値把握
- 自分自身を見直す
上記のことは非常に重要なので、参考記事も含めてもう一度、熟読していただければと思います。
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